遅くなりましたが、12月3日に行われた日体大記録会10000mの結果です。記録更新が期待されましたが、箱根主力組は出場回避。気温も例年より高く、思ったようにタイムは伸びませんでした。そのなかで1年生が好走を見せてくれたのは収穫ですね。今回の出場者からは、清水目、村田、山崎和麻、高野、石垣、金子、小坂、成田、廣田、松木の10選手が箱根駅伝エントリーメンバーに選ばれました。-4組-(トップ: 30:50.13)
07 31:07.10 吉田大海(1年) PB
12 31:20.54 西原圭太(2年)
17 31:33.12 河原佑哉(1年)
20 31:39.24 田中健(3年)
22 31:42.13 井上一紫(1年) PB
26 32:13.20 大平健太(1年)
29 32:24.74 岡田慶一郎(2年)PB
30 32:27.59 木村由哉(1年) PB
32 33:03.53 丸山和輝(1年) <総評>午前中は日差しが強く、コートを着ていると暑いくらいでした。積極的に引っ張る選手はおらず、終始1km3分を超えるペース。この組は5000mで直近14分台を出せていない選手が多く、このペースでも集団から遅れる選手が目立ちました。また、組上位の選手とは最後のスパート力に差がありました。30分台、そして29分台を目指すにはスピードを伸ばすことが課題ですね。<短評>吉田大海(1年) 自己ベストを2分近く更新する見事なレース。7000m過ぎまで先頭集団に食らいつくと最後まで粘りました。西原圭太(2年) 学連記録会から連戦。吉田選手と同じく先頭集団でレースを進めますが、最後は離されてしまいました。河原佑哉(1年) 7000mあたりで集団から遅れる。9月の10000mでは廣田、西尾選手に勝っているだけに物足りない結果。田中健(3年) 6000m過ぎに後退。1年前からタイムが落ちましたが、今年の中では1番の走り。いいきっかけになれば。井上一紫(1年) 9月の10000mから2分30秒近くタイムを詰めており、今後の成長に期待です。 大平健太(1年) 5月と9月の10000m2戦からタイムを落としてしまいました。 岡田慶一郎(2年) 自己ベスト更新ですが、春のほうが走りが良かった気がします。木村由哉(1年) 井上選手と同じく9月の10000mから大幅にタイムを更新。丸山和輝(1年) 6000m過ぎに集団から遅れると一気に遅れる。9月の10000mは良かったですが、その後結果が出ません。-5組-(トップ 30:24.39)
04 30:37.22 西尾成世(1年) PB
09 30:42.33 町井孝行(3年)
13 30:49.38 川崎鉄太(3年) PB
32 31:54.74 藤原篤史(3年)<総評>桜美林大の冶郎丸コーチがペースメイク。1km3分を切るペースで早くから集団が2つに分かれます。4000m手前で桜美林大の選手が遅れたためその後はペースダウン。激を飛ばしていましたが、付いてこれないとなると最後は自らペースアップし圧勝でした。前後の組と比べて速いペースで推移。その先頭集団を追い上げた西尾、町井選手の走りは良かったと思います。藤原選手は残念でしたが、上位3人は来年に期待の持てる内容でした。<短評>西尾成世(1年) 1週前の学連記録会のタイム(32:01.21)を大きく上回る自己ベスト。学連では早くに集団から遅れてしまいましたが、今回は第2集団に最後まで食らいつきました。2着の選手との差はわずかであり、最後までいい走りでした。レースごとのタイムの幅が大きく安定感がないのが課題ですが、5000mもタイムを伸ばしており来年が楽しみです。町井孝行(3年) 先頭集団を追いかける第2集団を引っ張る積極的なレース。中盤の走りは素晴らしかったです。ラスト勝負で離されたのが課題ですが、タイム以上によい内容のレースでした。川崎鉄太(3年) 5000mで上記2名とは離されましたが、そこから10秒差をキープ。学連記録会に続き、2週連続の自己ベスト更新。安定したペースを刻めるのが持ち味です。藤原篤史(3年) 転倒するアクシデント。一度は集団に追いつくも、力を発揮できませんでした。-7組-(トップ 29:56.41)
05 30:03.70 小坂太我(1年) PB
11 30:16.92 廣田全規(1年) PB
18 30:31.28 大塚達矢(2年) PB
23 30:42.23 成田悠汰(1年) PB
26 30:52.76 沢登豊(2年)
28 30:54.19 佐藤玲偉(2年) PB
34 31:07.92 山田拓斗(1年)
37 31:20.81 伊藤直輝(1年)
43 32:52.64 求大地(2年)<総評>将来楽しみな1、2年生が揃った7組。1年生2人が先頭集団でレースを進め、好記録をマークしました。レースは29分台を狙えるペースで推移。しかし、5000mで集団が10人前後に絞られると積極的に引っ張る選手がおらずペースが落ちました。結果的に誰かが集団を引っ張ってくれていれば29分台も出せたと思います。その2人と山候補の成田選手の1年生3人が箱根駅伝エントリーメンバーに選ばれました。<短評>小坂太我(1年) 終始先頭集団でレースを進め、先頭争いを繰り広げました。レース中盤はかなり余力ありそうに見えましたが、集団のなかで落ち着いた走り。最後はスパート力の差で5着でしたが、29分台まであと少しの好記録を残しました。この結果で箱根駅伝メンバーに選出。高校1、2年時には都大路(7区)にも出場しており、駅伝経験の豊富な選手です。廣田全規(1年) 小坂選手と同様に先頭集団でレースを進めましたが、9000m手前で後退。終盤遅れてしまいラスト1000mの伸びを欠いたのは残念でしたが、好記録をマークしています。小坂選手と同じく箱根駅伝メンバーに選出されました。高校3年時の県駅伝ではエース区間1区で4位。上尾ハーフもチーム6位とロード力が高い選手です。大塚達矢(2年) 3000m手前で集団から遅れ始めましたが、むしろ遅れてからのほうが良い走りでした。どんどん順位を上げてチーム3番手でフィニッシュ。成田悠汰(1年) 3番手を走るなど前半から積極的な走り。5000m手前で集団から遅れましたがよく粘りました。高校時代の成績を見るとまだまだできると思いますが、春と比べると徐々に良くなってきたように思います。成田選手も箱根駅伝メンバーに選出。山候補の1人であると雑誌で紹介されていました。沢登豊(2年) 11月の5000m、上尾ハーフで好走。その5000mでは集団前方につけていましたが今回は後方から。4000m手前で遅れてしまい、そこから粘りを見せますが自己ベストからは大きく遅れました。来年が楽しみな選手の1人です。佐藤玲偉(2年) この秋は5000m、10000m、ハーフ全てで自己ベスト更新。今回も遅れてから粘りをみせるなど、着実に力をつけています。気合の入ったいい表情をする選手です。山田拓斗(1年) いつもより腕の振りが小さく、4週連続の出場で疲れがあったと思います。上尾ハーフ65分台、学連記録会(30:28.95)と好記録を連発。沢登選手と同じく、来年が楽しみな選手です。伊藤直輝(1年) 春シーズンの走りと比較すると調子が悪いように思います。9月の10000mでは腰を押さえていましたし、状態が心配です。求大地(2年) 怪我明け数戦を消化しましたが、いい時の走りと比較するとフォームが悪く本調子にはほど遠い印象です。-8組-(トップ 30:04.08)
20 30:32.59 東晋(4年) PB
<総評>上野、安本、新関選手が欠場。特に4年生2人の欠場は非常に残念。レースは大きな動きはなく、大きな集団で進み1km3分超のペースがほとんどでした。ただ1人出場の東選手が意地を見せてくれたのは良かったです。<短評>東晋(4年) 今年はトラックで安定した成績を残しました。集団がペースアップした7000m過ぎに離されましたが、最後まで粘り自己ベスト更新。お疲れ様でした。 -9組-(トップ 29:52.87)
14 30:17.95 菅野将矢(2年) PB
24 30:42.81 野田克哉(2年)<総評>この組あたりから日差しがなくなり、かなり体感温度が下がってきました。2000m通過は5:52といいペースでしたが、そこから1km3分超のペースに落ちると8000mまでペースが上がりません。2人ともにこのペースなら最後まで集団で粘って欲しかった。あと1つ壁を越えれば、主力として活躍してくれる予感がします。頑張って欲しい。<短評>菅野将矢(2年) 8000mまで先頭集団で粘り、5月の10000mからベストを10秒以上更新しました。しかし、終盤のペースアップに対応できず、ラストも伸びを欠いた点にはやや物足りなさも感じます。序盤から中盤の内容はよいだけに、ラストのスピード・粘りをつければ来年楽しみです。野田克哉(2年) 5月の10000mでは清水目、石垣、松木ら主力選手を抑えてトップタイム。ここでも期待されましたが、7000m過ぎに遅れると粘れませんでした。ややレースごとの成績にバラつきがありますが、ハマったときの実力は高い選手。頑張って欲しいです。-10組- (トップ 29:27.53)
14 29:48.48 石垣陽介(1年) PB
15 29:49.87 松木之衣(1年) PB
29 30:30.07 金子智哉(1年)
39 31:38.41 石井健登(3年)<総評>
1000m2:51のハイペースで早くに6名が抜け出す展開。石垣、松木選手の2名は第2集団を引っ張り、先頭集団に追いつきます。中盤はペースが落ちるも7000m過ぎに再びペースアップするなど、なかなかタフな組だったと思います。そのなかで積極的に前を追った石垣、松木選手が29分台をマーク。2人ともに同じようなレースでしたが、終盤に離されたのが課題。<短評>石垣陽介(1年) 9月の10000mでは消極的な走りに見えましたが、今回は一時3番手を走るなど良かったころの走りが戻ってきました。序盤から中盤にかけての走りはとても良かったですが、終盤にペースが上がったときに離されてしまいました。上尾ハーフも後半にペースを落としており、終盤の対応が今後の課題ですね。予想どおりに箱根駅伝メンバーに選出されました。昨年の都大路7区6位と全国での実績も十分。楽しみです。松木之衣(1年) 入学以降に走った10000mでは石垣選手に30秒前後負けるレースが続いていましたが、ついに追いつきました。春シーズンとの大きな違いは中盤で遅れそうになったときに粘れるようになったこと。あとは石垣選手と同じく終盤の対応が今後の課題ですね。また、翌日の5000mにも出場し、序盤には先頭を伺う積極的な走りを見せてくれました(結果は14:52.81で22着)。高校3年時にはエース区間1区で好走。駅伝力が高いだけに、箱根でも頑張って欲しいです。金子智哉(1年) 3000m過ぎにペースダウンしましたが、そこから粘ります。大きく崩れないのが持ち味であり、今回もそのような走りはできましたが、春(30:29.78)からタイムを落としているのは心配です。入学以降、ほとんどのレースに出場し、全日本予選、箱根予選でも通過に貢献しました。石井健登(3年) 終始キツそうな表情。徐々にラップタイムが落ちるような走りで粘れませんでした。 -11組-(トップ 29:09.61)
06 29:20.66 岡野佑輝(3年) PB
18 29:55.67 清水目大貴(4年)
20 30:07.04 村田誠児(4年) PB
21 30:13.57 高野千尋(3年)
24 30:37.71 山﨑和麻(4年) PB
<総評>山崎一輝選手、畔柳選手が欠場。怪我か?と心配しましたが、箱根にエントリーされてひと安心。おおよそ1km2:55~2:57で刻み、5000mを14:40前後で通過するレース展開。この組からはチーム1位の岡野選手以外の4選手が箱根駅伝メンバーに選出されました。<短評>岡野佑輝(3年) 序盤から先頭集団で積極的なレースを進める。遅れそうになっても食らいつき、最後まで先頭集団で争い自己ベストを更新。気合の入ったいい走りでした。それだけに箱根駅伝エントリー漏れが残念。松木選手と同じく翌日の5000mにエントリーしていましたが出場せず。いろいろと心配ですが、来年に期待したいです。清水目大貴(4年) 5000mで集団から遅れると1km3分ペースをキープ。なんとか粘っての29分台という印象です。上尾ハーフの内容が良く個人的には29分前半の記録を期待していただけにやや物足りなさを感じました。箱根駅伝では2年連続の出場が濃厚。レースごとの波が少なく、安定感のある選手。昨年以上の結果を残して欲しいと思います。村田誠児(4年) 5000mを自己ベスト(14:59)を上回るペースで通過。その後は集団から遅れましたが、自分のペースを維持。見事にベストを30秒近く更新しました。もともとスピードは不足しており、ロードで力を発揮する選手でしたが、春シーズンからトラックでも前にいくなど変化が見られました。そして通過タイムではありますが、ついに高校2年時の5000mベストを超えました。お見事です。高野千尋(3年) スタート直後は集団前方でレースで進めていましたが、4000m手前で後退。その後持ち直し、一度は村田選手を交わしましたが、最後にはまた抜かれるなど安定しない走りでした。今年は丸亀ハーフで63分台を出すも春シーズンは故障で全休。秋以降も結果を残せていません。それでもメンバー入りするのは実力が高いからこそ。うまく箱根に調子を合わせて欲しいです。山﨑和麻(4年) 今シーズンは関東インカレ1500m入賞、世田谷ハーフ65分の実績がある選手。なぜか10000mは31分台が最高と結果を残せていません。今回も4000m手前で遅れると盛り返せませんでした。ただ、ハーフでは何度も65分台をマークしており、特にアップダウンのある世田谷ハーフ(65:39)は好コンディションだった上尾ハーフの結果と比較するとチーム上位。最終学年で出場なるでしょうか。ここで終わりの予定でしたが、なんと12月18日の平成国際大学記録会に箱根出場選手を含む多くの選手がエントリーしてます。これは過去にない試み。どのような記録がでるのか、箱根駅伝にどのような影響があるのか注目です。
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